2023年8月2日水曜日

2023/08/01 ニース第3日

午前中はニースのとなりにあるヴィル・フランシュ=シュール=メールへの遠足だった。ニースからは電車で二駅で、10分ほど到着する。朝、学校に行くトラムの停留所で、学校のエクスカーション担当のLauraとばったり会う。彼女は私の滞在先と最寄り駅が同じだったのだ。夏が終わったあとも、Azurlinguaで仕事を続けるのか?と聞くと、大学生に戻るとのこと。彼女は体育学を専攻している学生だった。
9時に学校に集合して、9時20分ニース駅発の列車に乗ってヴィル・フランシュに行く予定だったが、列車が大混雑していて一本見送った。Lauraの話では、ヴァカンス客だけでなく、このカンヌへの通勤客で、朝夕は列車が満員になることが多いそうだ。カンヌは「外国」だが、近隣の都市からカンヌに働きに行くフランス人は多い。

結局9時55分の列車に乗った。ヴィル・フランシュ到着は10時すぎ。11時半にヴィル・フランシュを出る列車でニースに戻るので、実質1時間ちょっとしか町には滞在しない。ただヴィル・フランシュは小さい町で見所が固まっているのでそれでちょうどよい感じだった。海岸沿いの道を歩き、16世紀に開港した港と城塞をさらっと見学。それから旧市街の教会と一部がトンネル状になっている路地を歩いた。
昼食は昨日と同じニース中心部のレストランへ。今日のメニューは、ステーキ+ポテトフライとサラダの二択だった。私はサラダを選ぶ。ハムやチーズがゴロゴロ入っていて、サラダとはいえ、かなり食べ応えがあった。給仕するスタッフは愛想がよくて、感じがいい。
食事後、学校に戻る。学校の中庭では校長のジャン=リュックが庭木の剪定をしていた。昨夕、突然ジャン=リュックから電話がかかってきて、今日の一緒に昼飯を食べる日の調整をしようという話はしていた。昼飯は来週水曜日に取ることになったのだが、そのついでに学校の運営や私たち日本グループの受入れについて、少々込み入った話をした。なかなか一筋縄ではいかない。シンプルに腹を割ってという具合にはならない。こういうやりとりの経験によって、こちらもタフになった、鍛えられた。
私たちのグループの授業は今日の午後から始まる。私はアントニオに頼んで、B2のニコラが担当するクラスに出席できることになった。ニコラはAzurlinguaの教員でも古株で、私はこれまで彼の授業に何回か出ている。彼は授業がうまい。学生の関心を惹きつけ、引っ張っていく高い技術とセンスを持っている。自分はニコラのようなスタイルで授業はできないけれど、彼の授業に出ると学べることが多い。もちろん、自分のフランス語力を鍛える上でも、役に立つ。
授業は休憩をはさんで前半と後半に分かれる。午後の授業は14時45分にはじまり、18時に終わる。今日は後半の授業には出られなかった。学生のなかにクラスでトラブルがあって、クラス変更を余儀なくされる事態が生じ、その対応が必要になったので。その学生を家まで送り、受け入れ家庭のマダムと20分ほど話をした。おしゃべりで情けが深そうな、いかにもニースの下町のおかみさんといった雰囲気の人だった。
学校に戻り、18時に授業が終わったあとは、学生4人とニースから15キロほど離れたフェラ岬にある旧ロスチャイルド邸・別荘に、現代サーカス・ダンスのショーを見に行った。
ロスチャイルド家の子女、Béatrice de Rothschildが1900年代初頭に建設した壮麗な別荘と地中海を見渡せる美しい庭園は、ニース周辺の観光ポイントのなかでも私が最も推したい場所の一つであり、その庭園で以前、映像をたまたま見て魅了されたYoann & Marie Bourgeoisの階段とトランポリンを使った象徴的で詩的なダンス・サーカス・パフォーマンスを見られることを知ったとき、これはぜひとも見に行きたい、そしてできれば学生に見せたいと思った。ただ値段が35ユーロするのと、公園時間が午後8時から深夜0時と遅かったので、あまり積極的に呼びかけしなかった。ロスチャイルド別荘のあるカップ岬までは、ニースの中心地からはかなり距離があるので、帰りの足が確保できるかどうか不確かだったからだ。ショーを見た後、なんとかかろうじて公共交通機関を使ってニースに戻れる可能性がないではなかったのだが、あまり治安がよさそうではない場所に住んでいる学生もいるので、深夜に帰宅させるのは躊躇する。一人でも見に行くかと思い、「無理してこなくてもいいよ」みたいな微妙な呼びかけをしたところ、4名の学生がつきあってくれることになった。
ロスチャイルド別荘に行く前に、夕飯をニース市内の港の近くにあるソッカ屋で取った。昨夜、私の大家のAnnickに教えて貰った店である。ソッカとタマネギ・オリーブ・アンチョビが入ったピザ的なローカルフード、ピサラディエールを食べた。どちらも食事というよりスナック的な軽食だ。店はよく繁盛してて活気があった。
その店の近くにあるバス停からバスでロスチャイルド邸に向かう。40分ぐらい、海岸沿いの道を走る。乱暴で荒っぽい運転だった。ロスチャイルド邸には開門時間である20時の5分ほどまえに到着する。ショーの開始は21時からだった。ショーが始まるまで別荘と庭園を散策した。
Yoann & Marie Bourgeoisのショーは4つの演目から構成されていて、上演時間はトータルで30分ほどだった。別荘の正面にあるフランス式庭園の中央の水路の上でパフォーマンスが行われる。観客は周囲の芝生の上に座ってそれを見守る。期待を裏切らない緊張感にみちた美しいパフォーマンスだった。表現はいずれの演目も詩的な引喩に満ちている。そして演劇的な流れが各演目にあった。
帰りは公共交通機関ではなくUberを利用することにした。値段は当然バスや列車を使うより高額にはなるが、やはり実に快適で安全。Uberで複数箇所の下車地点を設定できることを最近知って、それを試してみた。車は電動のものだが、大型できれいな車だった。女子学生二人を深夜安全に送り届けることができてよかった。

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