2024年3月4日月曜日

2024/3/2 ニース第15日、パリ第1日

ニース最後の日。6時半に起床し、荷造りをした。7時半に朝食、8時半に学校の送迎係が迎えに来て、8時45分にニース駅に着いた。

TGVは10h04発。TGVの乗車案内によると車内に持ち込む荷物には住所氏名が記入されたラベルが必須とある。駅員がそのラベルを配ってくれるのか、あるいは乗客側が自分で用意すべきものなのかわからない。後者だった場合を考えて、エミレーツ航空のラベルにローマ字氏名とTokyo, Japonと書いておいたが、駅で聞くと乗車時に駅員が配るとのことだった。

スーツケースを学生に見てもらって、駅近くのスーパーに列車内で昼食として食べるサンドイッチを購入した。

SNCFの団体チケット乗車案内には、乗車の30分前にSNCF担当者が団体客を誘導して車内に案内してくれるとあった。改札付近に駅員がいることは滅多にないので、どうせ他の乗客たちと一緒にどさくさに紛れて慌ただしく、出発直前に乗車になるんじゃないかと思っていたときのだが、TGV_INOUIと書かれた赤いユニフォームの駅員が数名、発車30分前に団体乗客の誘導にやって来たのにちょっと驚く。やればできるじやないか、SNCF。その赤いユニフォームのスタッフが、私を見て

「あ、おれ、あんたのこと知ってる!」

なんとTGV_INOUIの団体乗客担当スタッフは、先日チケットの発券問題で私の対応をした奴だった。

われわれが乗車するTGV_INOUIの2号車は改札の目の前だった。スーツケース置き場も十分にあり、座席から見える場所だ。駅停車時にスーツケースが盗難されることがあるとネットで見てちょっと心配していたのだ。

3人分の座席だけ少し離れた場所だったが、他の10人の座席は号車の奥に固まっていた。座席は横三列である。パリまでは6時間弱の旅になる。

私は窓際席、ニースからマルセイユまでは海岸の景観を楽しんだ。マルセイユまでは在来線と共通の線路なので速度は時速140キロほどりマルセイユからパリまでTGV専用線になり、速度は時速340キロまで上がる。マルセイユ以降は内陸部となり、なだらかにうねる平原の景色が続く。日本のように山がなく、線路が真っ直ぐなので、速度が出ても揺れは少ない。実に快適な鉄道の旅だった。学生たちは寝ていたが私はずっと起きていた。

パリのリヨン駅には予定時刻に到着する。パリはかなり強い雨が降っていた。リヨン駅からパリの宿舎までは、4キロほど距離だ。スーツケースがあるのし、メトロの乗り換えなど学生たちが慣れていないことを考慮してタクシーで行くことにした。ただし13人なので、数台のタクシーに分乗ということになる。一台のタクシーには3人しか乗れない。

雨の中、タクシー乗り場に並んでいると、

「何人のグループなんだ?ワゴン車タクシーがあるからそれなら、分乗するより便利だし、安い。ワゴン車に乗れ」と誘導する奴がいた。学生たちが誘導されるまま、ワゴン車のほうで固まっている。

「ちょっと待て。ワゴン車で13区のボルト・ディタリーまででいくらだ?」と聞くと、「13人だから、ワゴン車2台で160ユーロだ」と言う。

これは高いと思った。「ここからボルト・ディタリーで160ユーロはありえない」こう答えて、googleマップで調べてみる。一台のあたり14-20ユーロとgoogleマップには出た。

「13人だと5台のタクシーが必要だ。一台あたり40ユーロは払わなきゃならないのだから、ワゴン車2台の方が安いし、便利だ」と相手は言う。

「この距離で40ユーロもかかるわけないだろ!google map ではこうなっているぞ」とgoogle mapの表示を見せると、「いや一台あたり30ユーロはかかるはずだから、5台に分乗すると最低でも150ユーロだ」と言う。こいつは信用できないと思い、「私たちはタクシーに分乗する。ワゴン車は使わない」と言うと「まあ、お好きなように。五台分乗で高い金を払えばいい」と返ってきた。

結果的にはgoogle mapの予測どおり、15−20ユーロで宿泊先には行けた。ただ5台分乗はやはりかなり面倒。スーツケースが大きすぎて2人しか乗れない車もあったりした。SNCFのようにタクシーが確実に拾える場所であればまだいいが。

全員が宿舎についたのは17時前だった。ホテルのチェックインの際、宿泊代を払っていたつもりだったのが、実は未払いだったことが判明して、ガツーンとショックを受ける。団体予約でかなり大きな金額になるので、事前支払いはしたものだと思い込んでいたのだ。予約完了の確認メールを貰っていたので、それはホテル側が支払いを確認したあとに発行したものだと勘違いしていた。

宿舎は私のパリでの定宿の一つだ。中華街のある13区のはずれにある。ここはホテルと研修所の複合施設で、設備は簡素ながら清潔だ。朝食がついているというのも大きい。団体客の利用が多くて予約が取りにくいことが多いが、今回は運良く部屋を確保できた。パリの観光地の中心部からはかなり離れているが、中華街がすぐ近くなのでフォーなどの軽食の店が夜遅くまで開いているのが便利だ。

いったん部屋に入って荷造りをしたあと、18時にホテルロビーに再集合。夜にエッフェル塔と凱旋門の見学をするつもりだったが、エッフェル塔に到着し、上に登るのに手間取った。二階までしか上れなかったが、エッフェル塔から見るパリの夜景は美しかった。

エッフェル塔に登って降りると、夜9時を過ぎている。雨のなか歩いたので身体も冷えてしまったし、夕食も食べたいので、凱旋門は別日にした。夕食はイタリア広場の近くにあるベトナム料理屋に行った。Google mapによると24時間営業となっていた店で、あまり期待はしていなかったが、夜10時過ぎだが店は繁盛していて、店員もとても感じがよかった。私は鶏肉のソテーとガーリックライスのプレートを頼んだ。私と同じテーブルについた女子学生はフォーを頼んでいた。パクチーが苦手な人が多く、フォーには苦戦していた。東南アジア料理は香草類が苦手だときつい。私の頼んだプレートは美味しかった。久々にアジアっぽいものを口にしたのでいっそう美味しく感じた。

明日は午前中にオペラ座を訪問する予定だったが、サイトを見るとオペラ座は臨時休館となっていた。オルセー美術館にしようかと思ったが、第一日曜は美術館の無料開放日ということで満員。オルセーに限らず、パリの有名美術館は事前予約がほぼ必須であることがわかり、それも前日、前々日の予約では、午後の時間帯からしか入場できない。月曜に行く予定のルーブル美術館の予約を急いでしたが、午後の入場チケットしか購入できなくなっている。パリの観光は思っていた以上に手強い。日本の有名観光地もこんな感じなのだろうか。

結局、女子たちはUberを呼んでパリ・ディズニー・リゾートに行くことになった。男子組と私は、モントルゥイユの蚤の市に行くことにした。

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