2020年2月24日月曜日

2020/02/23 ニース研修第9日 マントン

イタリアとの国境の町、マントンに遠足に行った。学校の企画ではなく、片山個人企画としての遠足だ。2名が不参加で、17名が参加。

マントンではニースのカーニバルと同時期にレモン祭というのをやっている。内容はパレードとオレンジとレモンを多数使った巨大なモニュメントの展示の二本立てだ。

マントンへはニースから列車で40分。まず観光案内所に赴いて、レモン祭のチケットを購入し、会場と町の地図を貰う。このレモン祭の日は大勢の観光客がやってくるので、町中のレストランが満員にならないうちに昼食の場所を確保するのが大事だ。17名を3組の班に分けて、パレードが始まる14時半までそれぞれの班で食事を取るということにした。

私の班は私を含めて6名。グーグルマップで検索して、評価が高くて近場にあるレストランを選んだ。旧市街のふもとの海岸沿いにあるフランス料理の店に入る。前菜+主菜+デザートで25ユーロ。日本の感覚だとかなりぜいたくなランチになるが、フランスの観光地のランチでフランス料理だとこんなものだろう。開店10分前に店に到着した。
予約がないとテラス席に案内できないと言われ、屋内の席に座る。私は前菜は骨髄、主菜は牛肉の蒸し煮(Daube)を頼んだ。観光地マントンのレストランのスタッフの応対は感じがいい。味はまあまあ。骨髄はドロッとしていて味がしつこい。ドーヴはボリュームに不満。フランス料理は何を注文してもそこそこ美味しいけれど、私は今ひとつものたりない。フランス料理ならもっとお金を出さないと美味しいものは食べられないのだろう。私は同じ値段ならやはりエスニックや大衆料理系のほうが好きだ。学生たちは満足した様子だった。

レモン祭のパレード見学は一時間ほどで切り上げる。なぜか今年は気分が今ひとつ乗らなくて、パレードをあまり楽しめない。ニースのカーニバルよりマントンのレモン祭のパレードのほうが好きだったのだけれど。毎日運動量が多くて身体的にちょっと疲れている。また研修の責任者として神経はずっと張り詰めているので、精神的な疲労も当然ある。疲労はあるけれど、生活自体は毎日早寝早起きをし、太陽を浴びているので健康的だ。学会発表の要旨の執筆の締め切りが来週末なのだが、発表の切り口をまだ見つけられておらず、終わりが見えないのでそれでちょっと憂鬱な気分になっている。

パレードを一時間ほど見たあとは、レモン・オレンジのモニュメントの展示会場に50分ほどいた。前までは午前中に展示を見ていたが、カーニバルのあとのほうが人が少なくて入場がスムーズだ。

マントンにはコクトー美術館があり、ここのコレクションはバレエ・リュスの舞台挿絵など個人的に非常に興味深いのだけど、5年前に一回行ったきり、足を運ぶ時間が取れない。今回も行けなかった。モニュメントの展示会場を出たのが4時過ぎ。このままマントン駅に行くと、レモン祭帰りの客で駅は大混雑になる。例年、帰りの大混雑で消耗していたので、今回はマントン駅よりも2キロほどイタリア側にあるマントン・ガラヴァン駅まで歩き、そこから列車に乘ってニースに帰ることにした。
ガラヴァン駅に行く途中にマントン旧市街のそばを通る。今回はマントン到着が遅かったのと、昼食に時間をかけてしまったので旧市街を散策する時間はなかった。コート・ダジュールの町の旧市街はどれも趣深いが、海を見下ろす坂道に形成されたマントン旧市街の味わいは格別で、私はとても好きな場所だ。聞くと私たちは別に食事を取った学生たちも旧市街を見ていないようだし、買い物もする時間がなかったと言う。
ニースに戻る時間が遅くなってしまうのが気になったが、40分の自由時間を取ってこの周囲を自由に散策ということにした。

旧市街からガラヴァン駅までは海沿いの道を歩く。景観が美しいので2キロほどの道のりは苦にならなかった。ニースには18時半ごろ着く。

ホームステイ先の今日の夕食は、マダガスカル料理だ。ホストファミリーのマダムのお母さんと妹が家に来た。マダガスカル郷土料理はお母さんが作った。この家族は25年前にマダガスカルからニースに移住したとのこと。この家の旦那はフランス人とマダガスカル人のハーフで、生まれはパリだけれど、マダガスカルで育っている。家族内の会話はマダガスカル語とフランス語の両方で行われている。
前菜もマダガスカルのものだが、名前を忘れてしまった。ひき肉といものハンバーグみたいな料理だ。メインは豚肉のルガイ。ご飯と一緒に食べる。実にうまい。特性の唐辛子ソースを少し加えるとさらにうまさが引き立つ。お腹がはち切れそうになるほど食べてしまった。ニースに来てから食べたもののなかで一番好きだ。日本人だったらたいていの人はこの料理は好きだと思う。
ステイ先ファミリーの夫婦二人、そのお母さんと妹、14歳の息子が、まるでけんかするみたいな勢いで早口でおしゃべりしている。14歳のエヴァンの言ってることはさっぱり理解できない。彼の言葉が理解できるくらいフランス語が上達したいものだ。



0 件のコメント:

コメントを投稿