2024年2月21日水曜日

2024/2/20 ニース第4日目

せっかくのニースなのに私の体調悪い日記になってしまっている。 きれいで楽しいことばかり書き残しておきたいのだけれど、まあしかたない。

今日もよく寝た。しかしいくら寝てもすっきりしない。そしていつまでも布団に入っていたいような感じだ。学校の授業間の休憩時間に学校に行った。学校に行くには普段はトラムを使うが、今日はSNCFを使ってみた。SNCFのローカル線は落書きだらけだ。そして車両のなかは通勤電車仕様になっていない。






家から学校までのあいだ、たいして歩いていないのに行っただけで疲れている。

学校のホールで、ドア越しに授業の様子を聞いていた。先生のブランディーヌががんばっていて、ブランディーヌの声だけがよく聞こえる。学生たちはしゃべっているのだろうか。初級の語学の授業をフランス語だけでやるのは大変だ。日本の学生たちは話せないけど一応文法はそれなりに学んでいる、と伝えたためか、実践的な会話を授業でできるだけ教えようとしているように思える。

実際にはフランスでフランス語の語学学校の講座を取ると、文法的なことをひたすらやっている場合が珍しくない。スペイン、イタリア語系の学生は、すぐに流ちょうにフランス語を話せるようにはなるのだが、文法的なことはほぼまともに学校でやっていないので、語学学校で文法を学ぶのだ。文法を知っていないとフランス語のテクストは読めないし、書けない。

昼ご飯は学校のカフェテリアで食べた。食慾はまったくなかったのだが、もぐもぐと無理矢理食べる。お腹いっぱいになった。

午後はニース旧市街散策と天然の素材をつかったお菓子工房として名高いフロリアンの見学が、学校企画としてある。私もできるだけつきあおうかと思ったのだが、トラムの駅まで歩いているだけでバテバテになってしまい、旧市街の入り口で学生たちと離脱した。学生たちの案内は学校のanimatriceのユヴァがやる。もしかするとユヴァの年齢は学生たちとそんなに変わらないかもしれない。

学生と別れた私は、明日のカーニバルの昼のプログラム、花合戦のチケットを購入した。椅子席がよかったのだが、椅子席はすでに完売で立ち見席しか残っていなかった。

花合戦のチケット購入のあとは家に戻る。ガクッと疲れる。べっどに入って二時間ほどぼーっとしていたが、軽い過呼吸みたいになって息が荒く、心臓がドキドキする。これはやはりまた医者にいかなければと覚悟を決めた。こんな疲労と倦怠感はやはり尋常なものではないのはあきらかだ。

2時間ぐらいベッドに転がっていると、AnnickのパートナーのWalterが帰ってきた。Walterに私の状態を伝えると、本当に彼が心配している様子が伝わってきた。Annickもしばらくすると仕事から戻ってきた。

明日は医者にまた行くにせよ、どの医者に行くのか考えなくてはならない。この前、学校に紹介してもらった一般医にまた行くのが適切なのかどうか。問診や触診だけではだめで、採血して分析しないとこの不調の原因はわからないだろう。

契約している海外旅行保険のパンフレットを見てみると、キャッシュレスで診察を受けることができるニースの医院が一つあげられていて、それが偶然、私が一昨日行った医者だった。もしかすると私がこれまでインフルエンザになった日本人の学生を何回か彼女のところに連れていき、保険請求したのがきっかけで、彼女が私の海外旅行保険会社のキャッシュレス指定医となったのかもしれない。

こちらの個人医院は問診が中心で、医療機器は聴診器と血圧計ぐらいしかない。血液検査などは、医師からラボと呼ばれる検査場へのリクエスト票をもらって、ラボで検査、そしてラボで検査結果を受け取って、それを医師が診て診断を下す、という手順になり、数日かかる。大病院に緊急外来としていきなり診察を受けにいけば、採血検査なども一緒にやってもらっててっとり早い気がするが、AnnickとWalterの話だと飛び込みでいくとほぼ丸一日待たされることになるだろうとのこと。怪我や急患というのならともかく、一般医からの紹介状がなければ、大病院で専門医の診察を受けるのはほぼ不可能になっているとのことだった。

こんな話をしていると時間は18時半だった。私がこの前行った医者の営業時間は19時までになっている。Annickに頼んで診察の予約をとってもらう。私の状態や状況もAnnickがうまく説明してくれて助かった。明日の11時45分の予約が取れた。

この予約電話で私の気持ちはすっと楽になり、ちょっと前までのしんどさ、倦怠感が消失した。

Walterは毎日4時半ごろにAnnickの家に来て、そのあとしばらくするとAnnickが帰宅してくる。WalterはAnnickの家では夕食はとらないが、夕食までの3時間ほど、二人でソファに座ってテレビのクイズ番組やニュースなどを見て過ごすのがルーチンになっているようだ。

とりとめのない会話、おだやかで、信頼に満ちた二人の関係が伺えるいい時間だなと思う。

食慾がないので夕飯はあっさりしたものがいいなと思っていた。

本日の夕飯は、昨夜の野菜のスープの残りが前菜、メインが仔羊のステーキ、サラダ添え、これにチーズとデザートとコーヒーというフルコースメニューだった。

仔羊のステーキが本当に美味しい。美味しいご飯を食べて、Annickと話しているときは、さきほどまでの不調がうそのような、快適な時間となった。

LINEに学生たちが夕暮れの美しいニースの景観の写真を挙げていた。本当にニースは美しい町だ。何回も来ているが来るたびに「美しいなあ」と思う。

その美しさを楽しむ余裕が今回の私にはまだない。

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