2025年2月27日木曜日

ニース研修2025 02/26(水)第12日

2025/02/26(水)第12日

午前中に、昨日iPhoneをすられた学生に同伴して警察に行き、保険申請用の盗難証明書を作成してもらった。学校の1限の授業が終わる10時過ぎに学校でその学生と落ち合う予定だったが、事故がどこかであったようでトラムが動かない。しかたないのでSNCFのニース・リキエ駅からニース・ヴィル駅に向かうことにしたのだが、切符の自動販売機の操作でとまどう女性のせいで乗ろうと思っていた列車に乗れなかった。結局10時半すぎに学校に着く。学生は昨夜、AppleのiCloudの「iPhoneを探す」機能で、自分のiPhoneが盗難にあったマクドナルドのすぐ近くにあることが判明したと言っていた。もしかするとマクドナルドに誰か親切な人が届けたのではないかと思い、朝にマクドに行ったそうだ。店員は探してくれたみたいだが、やはりなかった。ブルターニュの田舎町だったらともかく、ニースでそんな奇特な人間はまずいないだろう。それでももう一度、念のため、そのマクドナルドに学生と一緒に赴いて聞いてみた。すると朝、私の学生の相手をした若い店員が面倒くさそうに「朝にもそいつから同じことを聞かれて探したけどなかった。こんな大きな町で、同じ場所にスマホが転がっているなんてありえないだろ」と言われる。

盗難証明書申請のために警察に行くのは私は初めてだった。フランスのこの手の業務となると、たらい回しされた挙げ句、長時間待たされるのではないか、と憂鬱だったが、窓口に「海外旅行保険申請のために、盗難証明書が必要だ。iPhoneを盗まれてしまった」と伝えると、「日本人か」と聞かれた。なんでそんなこと聞くのかと思ったが、「そうだ」というと、日本語訳が付された「盗難証明書」申請書をくれた。3枚あったが、特に記入は面倒くさいことはない。5分ほどで全ての欄を埋めて、窓口の人に見せるとさっとチェックしたあと、入り口横にいる警官に持って行って公印を押してもらえと言う。警官に渡すと、さっと見て、ポンと公印を押して、書類を返却してくれた。10分もかからず、拍子抜けだ。

今日の午後はエズ村への遠足だ。待ち合わせ場所のニース・ヴィル駅に向かう道すがら、FNACに寄りMacbook Air用に60Wのapple純正の電源とUSB-Cのケーブルを購入した。16000円ぐらいした。クラクラする。

昼は学生と新しくできたニース・ヴィル駅の横のベトナム料理のファストフード屋でフォーを食べた。汁麺が無性に食べたかったのだ。iPhoneを盗難された学生には汁なしフォーをおごってあげた。17ユーロぐらいするけっこうな値段のフォーだが美味しくなかった。なんという無駄遣いだ。



エズ村には、13時30分Vauban発のバスに乗らなくてはならないのだが、そのためには13時前にニース・ヴィル駅近くの停留所からトラム1号線に乗らなくてはならない。ところが今日は水曜日で、昼にカーニバルの花合戦があるのを忘れていた。Google のルート検索は、カーニバルによるダイヤ変更に対応しておらず、ジャン・メドサンでトラムが止まることが示されていなかった。ジャン・メドサンでトラムから降ろされたが、そこからVaubanのバス停までは歩いて30分以上かかる。今日はもうエズ村に行けないかと思ったが、5番のバスに乗れば、エズ村行きのバスの始発のVaubanではない別の停留所で、エズ村行きのバスと接続可能なことがわかった。しかしかなり微妙なタイミングである。その接続用のバスが遅れて到着し、しかも渋滞のため、私たちが乗りたかった83番のバスに追い抜かれてしまった。万事休すかと思ったが、83番のバスがすぐに出発しなかったのでかろうじて乗り込むことができた。エズ村にはカーブが続く山道を上るのだが、バスの運転は例によってかなり乱暴で、バスは大揺れしていた。エズ村についたのは14時過ぎ。






まずエズ村の頂上にあり、地中海を臨む素晴らしいパノラマを見ることができる熱帯植物園まで上った。帰りのバスの選択肢があまりなくて、かなりあわただしくはなるが、15時52分エズ村発のバスに乗って、ニースに戻りたかった。熱帯植物園の頂上に着いたのが14時20分ごろ。14時50分ごろに植物園出口に集合し、エズ村の麓にあるフランス最古の香水店Galimardとその香水博物館を訪れるつもりだったのだが、香水を買いたいという学生がそれでは30分ほどしかショッピングの時間がないので困ると言う。エズ村でのプライオリティが、香水購入>>>エズ村の景観、であることには実はちょっと驚いたのだが、結局学生たち全員がふもとの香水店に降りていった。



Galimardは、香水販売店のほか、Èzeでは香水工場とガイド付きの香水博物館見学というサービスもやっているのだが、まあ、今回は時間もないし、とばしていいかと思った。ガイド付き香水博物館は確か30分ぐらいかかる。私は過去に3回ぐらい聞いた。香水、香料についてはまったく関心のない私ではあるが、様々な香料の原料とその特色、香水の製造方法の変遷、香水parfum、オードトワレeau de toilette、オーデコロン eau de Cologneの違い、香水調合の技術とフランス語で「鼻」le nezと呼ばれる香料師の日常など、フランスの香水の歴史と香りの文化のさわりを知ることができる優れたガイド・プログラムだった。「フランス人は風呂に入らないから、におい消しのために香水が発達した」という俗説の浅はかさを知った。15時52分のバスでニースへ。帰りの下りはジェットコースターのようなスピード感で町に着いた。ガリバルディ広場で解散。ガリバルディ広場から私の滞在先までぶらぶら歩いて帰る。このあたりは本当に何のへんてつもないふつうの下町だ。でもこんな地区でもそこそこ活気が感じられるのがニースのいいところだ。



浴槽の修理費用のだいたいの見積もり、400ユーロとのこと。これを私が現金払いして、日本で保険請求する。保険請求でおそらく支払った金額は補填されるものの、なんか釈然としない気分でもある。フランス人家庭での滞在は、フランス語のみならず、フランス人の日常的感覚を知る上で私にとって得るものは大きかったのだけど、やはり他人と一緒に暮らすというのは何かと面倒だ。

大金を支払って購入したMacの純正アダプタだが、これを使用していると、MacbookAir使用中でも、充電は維持されている!ということはやはり電源の電力量の問題だったということか。日本ではサードパーティー製の電源で問題があったことはなかったのだが。 

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