2020年3月2日月曜日

2020/03/01 ニース研修第16日 最終日、ダブリンへ

二週間のニース語学研修の最終日。学生たちは14時30分ニース発の飛行機に乘って、ドバイ経由で帰国する。私は空港で学生たちともう一人の引率のKさんを見送ったあと、ダブリンへ飛ぶ。

コロナウイルスの不安のなかの研修だった。日本では2月はじめは横浜に停泊していたクルーズ船と武漢からの帰国者を中心とした感染者だったのだが、研修に出発した2月14日(金)には感染経路のはっきりしない感染者の存在が判明していた。学校やホストファミリーはこの点については配慮があり、嫌な思いをすることはなかったが、研修中に発熱したりする学生が出るとちょっと面倒なことになるかもなあということは覚悟していた。例年、二週間の研修期間中に体調を崩す学生は必ずいるし、昨年は二人のインフルエンザ感染者が出た。今年は幸い病院に学生を連れて行く必要があるような事態はなかった。

これまでと違い、今年は武蔵大学で同僚のKさんに同行してもらったのも心強かった。武蔵大学の学生が今年は多かったし、女性の参加者が大半なので、Kさんがいたことで学生も安心感が増したと思う。私には訴えにくいこともKさんにならということもあったに違いない。私ととしても、企画や遂行については従来通り自分がすべて責任を持ったにせよ、もうひとり信頼できる同僚が同行していることで、精神的な負担感は大幅に軽減された。彼女はタフで真面目で、しなやかでふるまいに品がある。私とは異なるタイプの人間だし、先生なのだけれど、彼女に思い切って声をかけて正解だったと思った。

学生たちの乗る飛行機は14時半発だが、免税手続きや荷物のチェックインなどで時間を取られることを懸念して、学校の送迎係には11時半には飛行場に着けるように迎えに来るよう依頼していた。予定通りの時間に全員が空港に集合したが、受託荷物の重量オーバーでもめた学生が一人いた。エミレーツ航空はエコノミーで30キロと荷物制限はゆるやかなのだけれど、それを超えてしまった学生がいたのだ。トータルで40キロぐらいになっていたのか。超過分は支払うつもりだと学生が言っていたのでそれでいいんじゃないかと私は思っていたのだが、Kさんがカウンターで交渉してグループ一括ということで考慮してもらいオーバー料金は取られなかった。

見送るときに学生たちから寄せ書きのメッセージカードを貰った。研修をはじめて6回目だが、こういうのを貰ったのは初めてだ。学生たちは12時半すぎに搭乗手続きのエリアに入ってしまった。

私のダブリン行きの便は21時半の出発だったので、9時間空港で時間を潰さなくてはならない。ニース空港ターミナル2のカフェテリアが空いていたので、そこで食事を取って午後5時前までいた。飯を食べたあとは、イラストを描いたり、本を読んだりしていた。ダブリンにはLCCのライアンエアーを使う。ライアンエアーのターミナルは1なので、午後5時過ぎに移動。このターミナル1は新しいターミナル2と違いチェックインエリアでないフロアには、居心地のよさそうなカフェテリアはない。さっさとスーツケースを預けて、チェックインして、なかで夕飯を食べたかったのだが、ライアンエアーのスーツケース受付は出発時刻の2時間前の19時半開始だった。しかもカウンターが一つだけで時間がかかる。19時半ちょっと前から待機していたのだが、私の番が回ってきたのは20時を過ぎていた。

20キロの荷物を預けてもらう料金を払っていたのだが、私のスーツケースは23キロぐらいあった。おまけしてくれるのかなと思ったら、そうはいかず3キロ分、機内持ち込み荷物のほうに移動させろと言う。面倒だから超過料金払う、と言うと、「15ユーロもするんだから。移し替えてください」と言われ、それに従った。

アイルランドはEUなので、パスポート・コントロールはないのかと思ったら、ニースでもダブリンでもパスポートチェックがあった。
ニースからダブリンまでは約3時間のフライトだった。時差が一時間あるので、ダブリンに着いたのは午後11時過ぎだった。今日は空港の近くのホテルを予約していた。空港からシャトルバスがありそうなのだけれど、どのバスに乗ればいいのかわからない。印刷しておいた予約票には「ダブリン空港」とあるので歩いて行くことにしたけれど、15分ぐらいスーツケースを転がして歩かなくてはならなくてちょっとしんどかった。

アイルランドに来るのは29年ぶりだ。大学4年のとき、フランスに5月までいたあと、6月の一ヶ月間をアイルランドで過ごしたのだ。そのときはゴールウェイの郊外にある城館B&Bに一週間滞在し、ティンホイッスルの講習を受けた。そのときの音楽の師匠はもう70歳ぐらいのおじいさんになっているのだ。私もおっさんになった。信じられない。
あの一ヶ月間のアイルランドは夢のような時間で、またいつかアイルランドに来たいとずっと思っていた。それが29年後になるとは思っていなかったが。
飛行機のなかでシングのエッセイ「アラン島」を読み返した。29年前はシングのこと走らず、ゴールウェイに2週間ぐらいいたのにアラン諸島には行かなかった。今回はアラン諸島訪問が一番の目的である。29年前には演劇もそんなに見る方ではなかったが、ゴールウェイでジョン・オズボーンの『怒りをこめて振り返れ』、ダブリンのアベイ劇場でブライアン/フリールの『貴族階級』を見たことは覚えている。あとダブリンでケルト音楽のグループ、De Dannanのコンサートに聞きに言ったことを思い出した。

今回は一週間の滞在になる。明日ゴールウェイに移動し、アラン諸島に行く以外は予定を決めていない。芝居はできるだけ見て帰りたいと思っている。



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